こんにちは、もうすぐアンクルグランマです。
2025年5月、世界卓球がカタールのドーハで開催されました。
この大会に、12年ぶりに日本代表選手として返り咲き、男子シングルスに出場した注目の36歳ベテラン選手、松平賢二選手。
2025世界卓球における松平賢二選手の結果をまとめてみました。
そこからみえた、松平賢二選手の家族への思いや、引退、今後についてもまとめてみましたので、ぜひご覧ください。
2025世界卓球とは?
2025世界卓球とは、正式名称「2025 ITTF世界卓球選手権個人戦(World Table Tennis Championships Finals 2025)」です。
個人戦と団体戦が交互に2年ごと(奇数年に個人戦、偶数年に団体戦)に開催されますので、2025年は個人戦の開催となりました。
2025世界卓球は、2025年5月17日から5月25日までの9日間、カタールのドーハで開催されました。
カタールは、アラビア半島の東、ペルシャ湾に突き出たカタール半島に位置する国であり、首都のドーハまでは、日本から約8300km、日本の羽田・成田国際空港からの直行便でも、片道12時間30分はかかります。
世界各国より、シングルス128名、ダブルス64組、のべ640名の代表選手が集まり、戦いを繰り広げました。
種目は 男子シングルス、女子シングルス、男子ダブルス、女子ダブルス、混合ダブルスであり、試合形式は、シングルスの試合は7ゲームマッチ、ダブルスの試合は5ゲームマッチで、トーナメント戦です。
世界卓球は、オリンピックより参加者が多く、世界一を決めるトーナメントであるため、オリンピックよりも過酷とも言われています。
以下、2025世界卓球 日本代表選手(開催当時の年齢と世界ランク)です。※ランクは変動あります
<男子選手>
張本 智和(21歳・4位)
戸上 隼輔(23歳・31位)
篠塚 大登(21歳・21位)
松島 輝空(18歳・22位)
吉村 真晴(31歳・58位)
松平 賢二(36歳・445位)
<女子選手>
早田 ひな(24歳・7位)
張本 美和(16歳・6位)
大藤 沙月(21歳・8位)
伊藤 美誠(24歳・9位)
平野 美宇(25歳・18位)
木原 美悠(20歳・20位)
横井 咲桜(21歳・33位)
以下、出場種目です。
<男子シングルス(5名)>
・張本智和 ・戸上隼輔 ・篠塚大登 ・吉村真晴 ・松平賢二
<女子シングルス(5名)>
・早田ひな ・張本美和 ・大藤沙月 ・伊藤美誠 ・平野美宇
<男子ダブルス(2組)>
・戸上隼輔/篠塚大登 ・張本智和/松島輝空
<女子ダブルス(2組)>
・大藤沙月/横井咲桜 ・張本美和/木原美悠
<混合ダブルス(2組)>
・松島輝空/張本美和 ・吉村真晴/大藤沙月
松平賢二選手の世界卓球への意気込みは?
松平賢二選手は、2025年世界卓球日本代表選手選考会を兼ねたアジア卓球選手権(2024年)で優勝し、男子シングルスの日本代表となりました。
2013年以来、12年ぶりの世界卓球の日本代表入りでした。
大会開催前、松平賢二選手は、「私らしく、渋さとフレッシュさと、そして、がむしゃらさを存分に発揮して、1試合でも多くプレーできるように頑張って参ります」と宣言していました。
そして、成績の目標として、それまでの世界卓球での成績が、最高2回戦敗退だったため、「今回は2回勝ちたい」と語っていました。
そんな思いをふまえて、実際、松平賢二選手の2025世界卓球は、どうだったのでしょうか?
松平賢二選手について、結婚やご家族のこと、同級生の水谷隼さんとの関係について、また、松平賢二選手のすごさについてなど、こちらにもまとめていますので、ご参照ください。
松平賢二選手は結婚し妻(嫁)や子どもがいる返り咲きベテラン選手で同級生は水谷隼
松平賢二選手の世界卓球の結果は?
ズバリ、結果は、2回戦敗退でした。
12年ぶりの世界卓球での活躍、せめて「2回勝つ」との目標達成を期待していただけに、とても残念な結果ではありました。
では、試合をふりかえってみましょう。
第1試合目
第1試合目の相手は、アルジェリア代表、世界ランク122位のブルサ選手(Mehdi BOULOUSSA 30歳)でした。
松平選手は、第1ゲームから、多彩なサーブで、相手のペースを崩し、要所要所でカウンターを決め、第2、3ゲームと、セットを打ち取りました。
第4ゲームは、バルサ選手も粘り、9-10となり、追い詰められる接戦となりましたが、松平選手は冷静に攻め続け、最後、ストレートで打ち抜き、12年ぶり、世界卓球での勝利を手にしました。
2025世界卓球<松平賢二選手VSブルサ選手>
第1ゲーム 11-8
第2ゲーム 11-7
第3ゲーム 11-3
第4ゲーム 12-10
という試合展開で、松平賢二選手は、見事勝利し、1回戦を突破しました。
1回戦後のインタビューで、松平賢二選手は、他の日本勢が圧勝で勝ち進んでいく中、プレッシャーは、正直かなりあったそうで、久しぶりにこの舞台で1勝することができて、気持ちもいっぱい、という様子でした。
その後の試合についは「誰に勝ったとかではなく、一勝一勝、勝ち進んでいきたい」と、語っていました。
第2試合目
そして迎えた第2試合目ですが、対戦相手は、当初、世界ランク20位、ドイツのオフチャロフ選手となるのではないかと予想されていました。
しかし、怪我の影響の痛みで、オフチャロフ選手が棄権したことにより、対戦相手は、オーストリアのベテラン、ダニエル・ハベソーン選手(世界ランク113位、38歳)となりました。
試合結果としては、松平賢二選手のストレート負けに終わってしまいました。
2025世界卓球<松平賢二選手VSダニエル・ハベソーン選手>
第1ゲーム 5-11
第2ゲーム 5-11
第3ゲーム 7-11
第4ゲーム 9-11
松平選手は、第1、第2ゲーム、ハベソーン選手のサービスと3球目攻撃に苦しめられ、2ゲームを連続で落としてしまいました。
第3ゲームは、中盤まで競り合ましたが、なかなか取り切れないまま、終わってしまいました。
後がなくなった第4ゲームは、中盤、6点差まで離されましたが、松平選手も粘り、得点を重ね9-9まで追い上げました。
松平選手は、強気なプレーを続けましたが、しかし、あと一歩及ばず・・・。
第4ゲームもハベソーン選手が奪い、ストレートで、松平選手は負けてしまいました。
この試合で、松平選手は、ハベソーン選手の、バックからミドル前にくるサービスに対してのレシーブに苦しみました。
松平選手のサービスの場面でも、相手の独特の間合いから、ゆっくり飛んでくるレシーブに、ミスが出てしまいました。
松平選手は、前の試合が調子よかっただけに、この結果は、より残念なものでありました。
それは、松平選手にも自覚があったようで、前日、1回戦のプレーが良かったぶん、体が動いている感覚があり、練習でも動いていたが、コートに立って、相手の特に何をしてくるわけでもないゆるいレシーブをフォアで打とうとしたとき、距離感が合わなかった、とのこと。
「正直、不甲斐ないの一言。自分との葛藤に、精細を欠いてしまったというのがあり、もう少し楽しみたかった、というのが本音」と語っていました。
相手も、さすがのベテラン選手でした。
調子だけでは、どうにもならないものなのかもしれません。
世界卓球でみた松平賢二選手の家族への思い
2025世界卓球は、カタールのドーハで行われましたが、松平賢二選手の妻であるひろみさん、そして、娘のすずちゃんが、会場に応援しにきていました。
松平賢二選手のご家族についてや、世界卓球に向けての思いもこちらにもまとめていますので、ご参照ください。
松平賢二選手は結婚し妻(嫁)や子どもがいる返り咲きベテラン選手で同級生は水谷隼
試合中、すずちゃんは、「パパ がんばれ」と書かれた、手作りのうちわを一生懸命ふっていました。
プレーの間、「パパ がんばれ~!!」と、すずちゃんの声援も聞かれ、松平賢二選手の耳にも届いていたとのことです。
第1試合後のインタビューで、家族の応援について触れられると、笑みがこぼれ、「楽しんでくれているようでよかった」「何試合かたくさんみせて、いい思い出を作れるようにしたい」と、うれしそうに語っていました。
また、2013年の世界卓球において、3人一緒に日本代表として出場した卓球選手である弟さん、妹さんからも、「ライブでみてるよ」と言われ、背中を押されていたようです。
2試合目が終了、2回戦敗退が決定したあと、松平賢二選手は、応援にきてくれた妻のひろみさんや、すずちゃんのところへいき、すずちゃんの頭をなで、ひろみさんと握手を交わしていました。
2回戦敗退となってしまいましたが、試合後のインタビューで、家族について触れられたとき、松平賢二選手は、最初は気丈に答えていました。
しかし、思いを話しはじめると、途端に言葉に詰まり、顔を覆い、しばらく目頭をおさえました。
徐々におさえきれない涙があふれ、「すみません」と、背中を向けました。
涙をぬぐいながら、しばらくの沈黙のあと、気を取り直して、答えました。
「・・・こんな遠くまできてくれて、正直、もう少しいい試合をみせられたと思ったけど、最後はよくないところだけみせてしまった・・・」
「世界卓球に限らず、また次、試合を見に来てくれるときに、もっといい、かっこいいところを見せたい・・・」
松平賢二選手は、時折、言葉を詰まらせながら、そのように話していました。
たしかに、すずちゃんはまだ6歳。
この応援のために、はじめてパスポートをつくったのだそうです。
はじめての海外。
日本から遠いカタールの国まで、飛行機で片道12時間以上、大人でもけっこうつらい道のりを、パパの応援のために駆けつけたのです。
妻のひろみさん、そして愛娘のすずちゃんにも見守ってもらいながらの試合。
1勝目は快勝を見せられたものの、家族の前で「2回、勝つ」という目標を達成できなかったことは、松平賢二選手にとって、悔しすぎる結果だったことでしょう。
松平賢二選手は引退するのか?今後は?
松平賢二選手の2025世界卓球は、2回戦敗退という、無念の結果に終わってしまいました。
松平賢二選手と同年齢、同級生である元日本代表選手の水谷隼さんは、目の不調もあり、2021年の東京オリンピックを最後に、すでに引退しています。
松平賢二選手は、引退については、どうなのでしょうか?
今後、どうされるのでしょうか?
試合後のインタビューでは、引退という言葉は松平賢二選手の口からは聞かれませんでした。
むしろ「いろんな人に支えられて、卓球ができている。もう、感謝しかない」と涙をぬぐいながら語る松平選手。
何度も「感謝」という言葉を口にしていました。
今回、松平選手は、世界卓球を通して、いろんな人からの支えがあって、卓球をできているということを痛感したのだそうです。
「そういうことを、自分にも、周りにも、チームメイトにも、そういうことを伝えながら、勉強してがんばりたい」「またみんなに、いろんな人に応援してもらえるように、また、いろんな挑戦ができるように、がんばろうと思う」ということを語りました。
「(次の世界卓球に向け)ずっとチャレンジするしかないので、常に、自分の目標に向かって、世界卓球に限らず、また頑張っていくだけ」
最後の質問として、また日本代表として活躍することを期待していいかを問われ、松平選手は、笑顔で「はい、ありがとうございます」と答えました。
2試合目が終わったあと、松平賢二選手は、自身のXで、以下の投稿をしています。
松平賢二選手の引退は「ない」ということになりますね。
たしかに、このままでは終われません。
ここで終わる松平賢二選手は、正直誰もみたくないと思います。
これからも、ベテラン選手として、若手をはじめ、みている人達に、元気や勇気、希望を与えてくれる存在であってほしい。
そして、応援してくれているご家族にも、松平賢二選手が自ら胸を張れるようなかっこいい姿を、さらにみせてほしいものです。
松平賢二選手の2025世界卓球の結果まとめ
・2025世界卓球は、2025/5/17~5/25の9日間にかけて、カタールのドーハで開催。
・日本代表は、男子6名、女子7名が出場。
・2025世界卓球は、松平賢二選手にとって、12年ぶりに返り咲いた舞台。
・松平賢二選手は、男子シングルス、日本代表として、出場するも、2回戦にて敗退。
・2025世界卓球の試合に、妻のひろみさんや愛娘のすずちゃんも応援に駆けつけていた。
・松平賢二選手は、試合後、応援してくれている人々への感謝の思いと、今後も卓球選手として努力を続け、さらに強くなる意思を表明。
・2025世界卓球のあと、松平賢二選手の引退はない。
以上、松平賢二選手の2025世界卓球の結果と、ご家族への思い、引退や今後について、でした。
12年ぶりの世界卓球日本代表入りだけでも、すごいことなのですが、松平賢二選手にとっても不本意な結果となってしまった、2025世界卓球の舞台でした。
でも、その試合後、松平賢二選手が語ってくれているとおり、この試合での悔しさをバネに、まだまだ、卓球の世界で、今後も自分を磨きつづけ、活躍してくれることと思います。
若手に混じって、世界の舞台で戦ってくれた松平賢二選手。
その姿は、がむしゃらでもあり、ベテランががんばったり、悔しがったり、涙することが、けっして恥ずかしいことではないこと、むしろ清々しいことを証明してくれました。
自分の目標に向かって、これだけ熱い思いで努力し、がんばっている人の姿は、たくさんの勇気を与えてくました。
これからも、松平賢二選手の活躍を見守り、応援しつづけようと思います。
ここまで読んでいただき、どうもありがとうございました。
なにかのお役に立てれば幸いです。
またどこかでお会いしましょう。
もうすぐアンクルグランマでした。
コメント